スペインでは、混合接種も開始
[マドリード 18日 ロイター] - スペイン保健当局は、1回目に英アストラゼネカ製の新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた60歳未満の人に対し、2回目には米ファイザー製ワクチンの接種を受けることを承認した。18日付スペイン紙「エル・パイス」が関係筋の話として報じた。
スペイン政府は、血栓症への懸念から60歳未満の人に対するアストラゼネカ製ワクチン接種を停止している。それ以前にアストラゼネカ製ワクチンを接種した人は150万人いる。
国内で実施された研究の暫定結果によると、1回目に英アストラゼネカ製、2回目に米ファイザー製のワクチンを接種しても、安全かつ有効であることが示された。
研究は、1回目のアストラ製ワクチン接種を終えている年齢18─59歳の被験者約670人に対し行われ、うち450人にファイザー製ワクチンを接種した。
アストラワクチンを接種し、2回目の接種でファイザーワクチンを接種した人は、アストラワクチンの接種1回のみの人に比べ、血液中に存在する抗体(IgG)が30─40倍高いことが分かった。
さらに、2回目にファイザーワクチンを接種した人は、体内の中和抗体(ウイルスに結合して無力化する抗体)が7倍増となった。アストラワクチン2回の接種に関するデータでは、中和抗体は2倍増にとどまっている。
スペインでは、1回目アストラゼネカを接種した後に、2回目はファイザーを接種することが承認された。しかも、2回とも同じワクチンを接種した時よりも、抗体が多くなることがわかった。
日本では、やっとモデルナとアストラゼネカが承認されたばかりだ。承認が遅い理由が、海外の臨床データだけでなく国内でデータを採取しているから。そのデータ数は、数百人程度だ。通常であれば、それでいいのだけど、どの国も特例とか緊急とかで他の国のデータで承認している場合が多い。
国内での臨床データが必要というのもわかるけど、早々にワクチンを接種して日常が戻りつつある海外と比べると、どちらがいいのか?
数百人のデータを取る時間に損失する人や医療資源、経済活動の停止に伴う経済的なダメージを考えると、どちらがいいのだろうか?
ワクチンは、万能ではない。抗体が出来ても感染する人もいるし、ワクチンによって健康被害や場合によっては死亡する例もある。ワクチンを摂取せずに、新型コロナに感染して死亡する確率を簡単に比較することも出来ない。
確率は、あくまで確率でしかない。
ワクチンやウィルスに感染するのは確率だが、経済活動の停止に伴う倒産、失業、経済損失は、確率ではなく確実に起こることだ。統計に出てこない影響も考えられる。
外出しないために口紅が売れないとか、スーツも売れなくなったなども、統計には出てこない影響だろう。
テレワークを推奨しても、そう簡単には出来ない。システムも、すぐには構築出来ない。それが出来るなら、1年も前からPCR検査数も増やせない、ワクチン接種も、
打ち手が足りないと指摘されていたのに対応できていない。
それなのに、「テレワークの推奨」という言葉だけで、民間はやらないといけないのだろうか?無理がある。
ワクチン接種に関しては、インフルエンザワクチンですら数ヶ月かかっているので、全国民対象のワクチンでは、打ち手がいないというのも、1年前から問題視されていた。結局、ワクチンが十分確保された段階で、打ち手や場所がないと騒ぎ始める。
いや、もう1年前から指摘されていたよね…という感じだ。
全てにおいてスピード感がない。通常であればいいけど、非常事態だ。対応が遅れるごとに、人が亡くなったり感染する。経済も、どんどんダメージを受ける。結局、それらの尻拭いは国民がすることになる。増税などで。酷い話だ。