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世界の流れはEVで決定?

広州モーターショーで「日本車の周回遅れ」が決定的に…! 4月の上海の“驚き”を“諦め”に変えた「3つの潮流」(近藤 大介) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)

先月17日から26日まで、第30回広州モーターショー(第20届広州国際汽車展覧会)が開かれた。広東省省都・広州は、「中国のデトロイト」と言われる自動車産業の集積地で、トヨタ・日産・ホンダの「日本車ビッグ3」も、巨大な工場を有している。

一昔前まで、「世界3大モーターショー」と言えば、毎年6月にアメリカ最大の自動車都市デトロイトで行われる北米国際オートショー、9月にドイツのフランクフルト(奇数年)かハノーバー(偶数年)で行われる国際モーターショー(IAA)、そして10月頃に東京国際展示場で行われる東京モーターショー(現在はジャパンモビリティショー)のことを指した。つまり、世界の3大自動車王国であるアメリカ、ドイツ、日本で行わるモーターショーだ。

ところが21世紀に入って、モーターショーの世界も一変した。それは、中国が「参入」してきたからだ。

日本として残念なことではあるが、秋の東京モーターショーはもはや低調で、「広州の前座」のようなイベントに成り下がってしまった。

そこで今年は、「すべての『はこぶ』をミライへ」というテーマで、「ジャパンモビリティショー2023」(10月26日~11月5日)と名称を変えて一新を図った。だが、大きな話題を呼んだブースの一つが、今年から日本に本格進出した中国最大のEVメーカー「BYD」(比亜迪)という皮肉なことになってしまった。

 徹底した日本衰退の内容。日本の場合は、確かに車に対して、かつてほどの熱気は感じられない。それは、日本車が環境や安全というものに重視する方向性に変わってきただろう。

地元上海の最有力紙『澎湃新聞』(4月23日付)は、こうトヨタを酷評した。

〈 一部のブランドは、ニッチなニーズやコンセプトに偏向した「展示」を行っている。それは例えば(トヨタの)レクサスだ。中国の販売で主流となっているモデルはあえて持ち込まず、メインブースにはRZシリーズを改装したEVオフロードSUVと、レクサス・エレクトリファイド・スポーツのEVを展示している。

このような「ピークのずれた展示」は、母体ブランドであるトヨタの新エネルギー戦略の遅れと関係しているのかもしれない。過去一年、EV技術の戦略判断ミスが原因で、トヨタはまさに中国市場で「最大の潰滅的敗北」を経験した。そのうち一汽トヨタ(天津の第一汽車との合弁会社)は販売量を前年同期比で5.6%減らした。

今回の広州モーターショーでも、例えば『中国証券報』(11月18日付)は、「第21回広州モーターショー開幕 新車が密集して置かれ、NEVが主役」という見出しで、こんな記事を載せている。

〈 NEVが依然として今回のモーターショーの主役だ。先に参観した人物が記者に言う。「理想汽車とファーウェイのブースには人々が殺到し、写真も撮れないほどだ。先に見た限り、他のブースはもう少しマシだ」。

長年見てきた関係者は「時代は変わった」と漏らす。以前の広州モーターショーは、海外のブランド、特に豪華車が多くの観客を惹きつけてきた。だが今回は、中国国内のNEVブランドが、海外のブランドを圧倒している。

伝統的な自動車メーカーも、積極的にNEVに参入している。例えば、BMWの主要展示車はNEVだ。広州トヨタも全面的に転身し、今回は未来に向かう新システム、新カテゴリーの「鉑智」(Bz4x)ブランドを発表した。「鉑智」ブランド初のスーパースマート電動SUV「鉑智4X」がこの日、発売となった 〉

 中国では、EV車が人気で、EV化が遅れた日本車は時代遅れという論調だ。こういう記事は、最近よく見る。韓国車もEV車を日本で販売している。この流れは、環境を意識した物だとも言えるが、実際にはEVにしても、環境には関係ない。

 個々の車が直接、大気中に排気ガスを出すというのは、道路周辺の空気を汚染してしまうが、EVで電気で走るようになっても、その電気を作る発電所では、同じように排気ガスを発生させている。どこで排気ガスが発生するかの違いだ。

 EVを全面的に使うように言い出したのはEUだ。EUでは、数年後にEU内ではEVしか発売できないような規制をしようとしていた。しかし、現在では、その規制も変わってきている。

 そもそも、EUがなんでEVだけを販売するような規制をしようとしたのか。これは、ヨーロッパの自動車メーカーがハイブリッドカーの開発では、トヨタに勝てないとわかったからだ。

 WECという自動車の長距離レースでは、ポルシェ、アウディなどのヨーロッパメーカーのハイブリッドカートヨタハイブリッドカーが戦っていたのだが、ハイブリッドカーで勝てないとわかると、トヨタ以外のメーカーは一番上のカテゴリーから撤退してしまった。

 ハイブリッドシステムをレースで使用して技術を高めても、市販車にフィードバックをするのも難しいという理由もあったようだ。そこで、電気だけで走るフォーミュラーEに力を入れるようにもなった。

 ハイブリッドシステムの開発を断念したヨーロッパのメーカーは、EVで先行するべく、EVの開発に力を入れる。そして、EU内ではハイブリッドを排除するような規制をしようとする。

 だが、同じように中国がEVに力を入れてきた。中国の自動車メーカーも、エンジンに内燃機関を使う車では、既存のメーカーに技術力で追いつくのも時間もお金もかかる。新しいEVであれば既存のメーカーに対応できる。そういう理由もあって、中国ではEVを作るメーカーが多くできた。だが、EVも大量に作りすぎて日本でもニュースになるようなEVが大量に放置されたEVの墓場が多く現れるようになる。

 それでも、EVにおいて中国のメーカーが多くのシェアを獲得するようになるとEUでも脅威を感じるようになり、EUで販売される中国メーカーの車には、補助金を出さないという方針に変わりつつある。

 EVでは、ヨーロッパメーカーが世界を席巻するはずが、中国メーカーの台頭という事実で、大きく方針転換が必要になった。EVで、最も重要なパーツであるバッテリーも中国のメーカーがシェアを拡大しており、車本体とバッテリーで、中国の存在感が大きくなっている。

 中国は、バッテリーを作る際に必要となるレアアースレアメタルにおいて最大の産出国だ。中国の企業は、全て国営企業でもあるので、中国政府の思惑で輸出先の国によって、輸出量を制限される可能性もある。

 EVを進めれば進めるほど、今度は中国に全てを掌握されるようになるのだ。

 さらに、中国は不動産デベロッパーの経営悪化による景気後退が深刻になっている。高い成長率を誇っていたかつての中国ではない。すでに、中国の成長期は終わった可能性も高い。

 すでに中国国内の自動車メーカーがEVを作れるようになり、EVが社会全体に広がるような雰囲気があれば、日本のメーカーの車が売れることはないだろう。

 中国で、車の販売台数が多いのは、経済が拡大していたからで、これからどうなるかは本当にわからない。

 EVへの対応が遅れた日本のメーカーという論調はあまりにも単純すぎる。

 この記事も、中国からお金もらったのかな?本当に必要な知識や情報は、もう既存のメディアから得る時代は本当に終わったようだ。