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「世界ふしぎ発見!」で韓国押し?!

 あの「世界ふしぎ発見!」の番組で、なんと韓国の「ファラン花郎)」についての番組が放送された。内容としては、K-POPのルーツは、1500年前のファラン花郎)だったというストーリー。

 ファランは、韓国の歴史ドラマなどで何度か出てくる男性の集団で、戦闘訓練などを行う軍事組織のような扱いの場合が多い。ただ、直接軍隊の中の組織にいるわけではなく、王族や貴族の支配下として出てくる場合が多い。

 特徴としては、化粧をしていることで、あるドラマでは戦闘の前に化粧するシーンが描かれていた。

 まあ、ここで滅茶苦茶違和感があるわけで、戦闘する決意を表すなんて言っていたのだが、綺麗に化粧する意味がわからない。例えば、相手に威圧感を与えるような化粧であれば納得できるのだが、女性のように綺麗に化粧するというのは、どうも違和感がある。

 番組では、K-POPアイドルのように韓国のYouTuberがメイクするのを紹介したり、ダンスを紹介していたのだが、これは関係ない。

 K-POPのルーツがファランという根拠としては、男性が化粧していたということくらい。ファランは、精神的にも正しくないといけないという話で、お寺での修行も出ていたのだが、全体的に内容が浅すぎる。

 結局、番組内でファランK-POPを直接関連づけるような文献や絵画などは、全く出てこなかった。

 ファランがいた時代の新羅が、朝鮮半島を統一したという話もしていたのだが、歴史を知っている人なら、ここでも突っ込みが入る。新羅は、中国を支配していた唐との連合軍で朝鮮半島を統一したのであって、単独ではない。

 しかも、一番の強国である高句麗を滅ぼしたのは、唐だ。その後、新羅は、唐の冊封を受けて、高句麗を統治するのを認めてもらっただけで、ほとんど唐の功績だ。この一連の流れのなかで、滅ぼされた百済の王が亡命してきたのが、倭と呼ばれていた日本だ。

 百済からの要請で、日本は、朝鮮半島に軍隊を派遣して唐・新羅の連合軍に敗れたのが「白村江の戦い」。残念ながら、新羅単独では他の2国から勝つことは無理だっただろう。その証拠に、高句麗百済が唐に敵対するまでは、新羅はこの2国に対して劣勢だった。

 唐が朝鮮半島の支配に乗り出して、敵対している2国と戦っていた小国を味方につけたに過ぎない。また、ここでも他力でしか何もできていない。

 韓国、朝鮮に不利な内容というのは、全く放送されない。どこの国のメディアなんだろう。

 倭国と友好的な関係だった百済から仏教が伝来したり、文化的な交流は百済だった。ただ、仏教も伝わっただけ。単なる流通ルートだったというだけ。

 百済新羅も、高句麗も厳密には民族が違うのか?文化的にも、異なる感じがする。そもそも、国も違ったのだから、違って当然だ。そういう意味では、日本では鎌倉時代以降に朝鮮半島を支配した李氏朝鮮というのは、高句麗の後継として高麗が朝鮮半島を支配し、その高麗の将軍だった李成桂がクーデターで政権を奪取して興した国家なので、百済新羅とは系統が異なる。

 さて、話をファランに戻すのだが、このファランの記述に関しては「三国史記」や「三国遺事」に書かれているのだが、この三国史記が怪しい。というのも、1143年に執筆が開始されている。三国遺事は、さらにその後の時代で書かれている。500年代の内容を600年後に書いているわけで、その内容の信ぴょう性はかなり怪しいと思われる。

 日本でも戦国時代の話が、その後の江戸時代に書かれると、話を面白いように、大幅に変更されている場合が多い。

 韓国の歴史的な書物というのは、残念ながら、かなり後の時代になって書かれているので、信憑性は疑わしい。それでも、ほとんどの韓国人は信じているのだろう。

 この場合は、他国で同時代に書かれた文献と合わせて内容の信ぴょう性を考えないといけない。それらの文献が紹介されていない点を考えれば、内容については怪しいとしか言えない。

 それにしても、「世界ふしぎ発見!」の番組では、韓国からの高額の宣伝費をもらったのか、韓国押しを進めるだけの内容だった。残念ながら、逆に韓国には、何もないのが映像などから見ても理解できた。

 経済的な危機も併せて、治安の悪化も報道されている韓国。観光客のリピート率も低いことからも、2度行くほどの国ではないのだろう。