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固定電話はステータス???

 ネットでは、50代の人がつぶやいた「固定電話はステータス」というのが議論になっているようです。ステータスというのが意味不明なのですが、電話というのは大きく変化しています。昔は、電話を家に引くには「加入権」を買わないといけなかった。とても高額で、自分も7万円くらい払って安いところから購入した記憶があります。

 インターネットも電話回線を使ってモデム通信を行なっていた時代なので、電話がないとインターネットもできなかった。ステータスとかどうのではなく必須な物だった。携帯電話も、そんなに普及していない時代だったので、固定電話は必須だった。

 ところが、時代も変わりインターネットも光回線になり、電話回線というのが不要になった。携帯電話どころか、スマホの時代になり人によっては2台、3台と持っている時代。固定電話がステータス?というのは疑問だ。

 そもそも、昔と大きく変化している。NTTは、メンテナンス費用の削減などから従来の電話交換機を減らして、最終的には無くそうとしている。従来の電話交換機は、NTTの局舎から各家庭の電話機まで電話線で直接結ばれていた。電話交換機から給電されるので、停電しても使えていた。電話交換機同士は、専用線で接続されていたので、切れるというのも皆無で品質も高かった。

 ところが、専用線というのは高いし、専用なので音声通信にしか使えない。音声というのは、リアルタイムでないといけないので遅延は少なくないといけない。でも、データ量としては少ない。インターネットなどのデータは、遅延は少ない方がいいけど、そこまでシビアじゃない。そこで、大量のデータが使えるデータ回線に音声を乗せるVoIPという技術が使われるようになる。

 交換機同士の回線には、データ回線を使い音声をデータに変換するGW(ゲートウェイ)を設置した。つまり、見た目は変化していないけど、後ろでは音声はデータの一つでしかない。

 さらに、NTTの光電話はこのGWを家庭にまで持ち込んだ。家庭に設置してたルータにGW機能を持たせて、家から出る時には音声はデータに変換されている。NTTの光電話を使っている時点で固定電話だけど、固定電話ではない。

 仕組みとしては携帯電話と固定電話では、もう違いはないと言っていい。携帯電話は、アンテナまでが無線を使っているが、そこからは通常の回線を使っている。固定電話では、家の中の電話からルータまでの線がアナログで、携帯はそこが無線で近くの基地局に繋がるという違いだけだ。

 NTTは、ずっと昔からFTTH(ファイバー・トウ・ザ・ホーム)と言って、家まで光ファイバーを繋げることを目的としている。光とメタルの両方の設備を保つのはお金がかかるからだ。光ファイバーに比べて耐久性も低く速度も遅いメタル回線を無くしたい。そうなると、光回線に電話を繋げるにはGWを使うしかない。050で始まるIP電話と固定電話も、全く違いはなくなっている。

 違いがあるとすれば、電話番号くらいか?光電話は、今までと同じような電話番号が使える。ただ、そもそも固定電話で本当に会話している人はどのくらいいるのだろうか?意味不明な固定電話というステータスのために、月に3千円以上払うというのが何のステータス?なのか。

 しかも、仕組みを知れば固定電話も中身はIP電話や他の電話システムと同じだ。ちなみに、携帯電話でも固定電話の番号が使えるサービスがある。どうしても、固定電話の番号が必要だとしても、今はスマホがあれば固定電話を兼ねることも可能だ。

 電話番号なんて、単なるデータでしかない。音声がデータとして使われるようになった時から、データの一部でしかない。ステータスって、意味があるのだろうか?