PBXと聞いても???な人が多数だと思いますが、NTTの局内にあるような電話交換機のことで、大きな会社ではPBXを自前で持つことが多いです。
一時期、その関係の仕事をしていましたが・・・まあ・・・あれなんです。
PBXを導入することで、所謂「内線」という形で同じ建物の中の電話には内線番号で電話がかけられます。それから、違う場所にある同じ会社の建物にもPBXを設置して、回線で接続することで「内線」として使うことができます。
PBX間を繋ぐ回線は定額で契約しますので、内線同士の通話料金はそのつど発生しないことになります。災害時にも電話がかかりますので、そういう意味での利便性もあります。
PBXがないと電話の数だけNTTの電話回線を引くことになりますので、それだけで基本料金がとんでもない金額になります。
電話回線が沢山あっても実際に使用している時間は短いので、無駄が多いことになりますので、PBXがあれば電話の数よりも少ない電話回線を契約して、みんなで共有することができます。
20年くらい前のインターネットがない時代には、電話かFAXしかありませんでしたので、PBXは花形だったらしい・・・のです。
元々、ネットワーク系のエンジニアだったので、その頃のことは知りませんが、想像はできます。
縁あって、PBX業界に数年在籍しましたが、その頃には既にインターネット全盛で携帯電話も1人1台以上持っている時代です。家の電話だって、年に数回使うかどうか・・・のレベルです。
電話という通信手段が重要性を失っていることは誰が考えてもわかることです。ただ、いまだに一部の所では重要ではあるのですが。
電話というのも、IP化できてインターネット上に乗せることができるようになったので、PBXという物の存在も重要ではなくなっています。
スマホで無料の通信アプリなんてありますので、電話機がなくても無料の通信手段があります。携帯のデータの中身を見ても音声通話なんてほとんどなくて、ほとんどのトラフィックはデータになっている時代です。
音声よりは、メールとかインスタントメッセージがコミュニケーションの重要な部分を占めています。
これから先にその業界が復活する可能性も非常に低いとしか思えません。
でも、いまだに通信といえばPBXみたいに考えている人も多いみたいです。ちょっと、残念な感じです。
時代が変わっていくのは仕方ないことです。変化することが問題だとは思えません。今までの知識や人材を新しい技術にシフトすればいいこと。
そうやって、新しい技術も発展してきたわけですから。残念ながら我々日本人はその辺は少し苦手なところではあるのですが、勿体ない感じがします。
変化は、決して悪いことではないはずなのですが。