愛媛県警で誤認逮捕があったことが報道されていましたが、内容が酷すぎる。
事の経緯は、タクシーから運転手さんの現金などが入ったバックが盗まれ、ドライブレコーダーや防犯カメラの映像から、犯人が逃げ込んたアパートを特定し、そこに住んでいた女子大学生のAさんが逮捕された。
しかし、後日同じアパートに住むBさんが逮捕された。Aさんは、最初から犯人扱いで自白を強要された。逮捕された理由も映像と似ているから…という理由だった。
自白の強要で誤認逮捕という話は、最近でも報道されている。なんで、自白だけに頼るのか？非常に不思議だ。さらに、十分な証拠もなく逮捕を認めた検察側にも責任があるとも言われていた。
海外ドラマの「CSIシリーズ」では、とにかく物的証拠が重要視されていた。それでもドラマなので、色々と指摘される部分はあるようですが、犯人と思われる人を尋問して自白しても物的証拠がないと逮捕されていなかった。明らかに犯人と思われる人も開き直って「犯人だと思うなら、証拠を見つけなよ。それが君らの仕事でしょ？」と言うくらい。
とにかく物証が大事で、自白がなくても物証で有罪にできるくらい色々な手法を使っていた。殺害現場から、DNAが検出されると問答無用で警察署に連れていかれるのはどうかと思ったけど。DNAも完璧ではないので、あくまで捜査対象にする一因くらいなものだ。
証拠についても、取得した警官が不当な取り調べがあったと判明した段階で、その担当官の証拠は裁判で使えないくらい厳しいものだった。
今回の件でも、タクシーの指紋とか、容疑者の家から盗まれた品が出るとか、最低でもそこくらいは出来ていないと映像が似ているだけでは誰でも逮捕できてしまう。タクシーの運転手さんへの面通しもしていなかったようで、とても捜査なんて言えるものではない。
冤罪が問題になっているし、不当な取り調べで自白を強要というのも昔から問題になっている。カツ丼食わせて涙ながらに自白して逮捕なんて時代ではないはずなのだが。
一方で、保釈中や仮釈放中に逃走する事件も増えている。これは、裁判で有罪になるまでは推定無罪という考えで個人的な人権などに配慮しているからだろう。そう思うと、今回の件は、理解できない。
とにかく、証拠だけで逮捕しないと今後は冤罪はなくならない。人の証言も一方的には信用できない。警察官になりたいと思った人は少ないないと思う。でも、最近の警察官の不祥事などの報道を見ても本当にガッカリしてしまう。多くの警察官は、しっかりと職務を果たしていると思うだけに残念。
