とりあえず移転してみました

ニュースねたや、IT系の記事を書いていくつもり・・・ですが、どうなるかわかりません。まあ、とりあえず やってみます。

楽天の携帯事業への本格参入

楽天が携帯事業への本格参入ということがニュースになった。楽天自体は、楽天モバイルとして携帯事業は行っている。
MVNOという形で、大手キャリアの通信網を使うことで端末などを提供している。

大手キャリアといえば、NTTドコモAUソフトバンクの3社だ。
MVNOは、キャリアの設備を使う形で格安でサービスを提供できる。

楽天は、MVNOとしてではなく大手キャリアと同じように自前で設備を持ってサービスを提供する事を選択した。
しかし、通信業界に詳しい人であれば危うさに気がつくだろう。

NTTドコモは、NTTグループだけにNTT回線が使える。全国に張り巡らされている回線をグループ価格で使えるので、アンテナを構築すれば全国規模のサービスが提供できた。

AUも、KDDIが親会社だけに全国規模の回線が使えた。アンテナを構築すれば同じように全国規模のサービスが提供できた。

その次に参入したソフトバンクは、簡単にはいかなかった。JR系の日本テレコムデジタルホングループを作った。これは、地域が限定されていた。その後、日産自動車系のデジタルツーカー系と一緒になり「J-PHONE」となるけど、統一された運用ではなかった。

次に、日本テレコムボーダフォンに買収されボーダフォングループになり、統一的なサービスが提供されるようになった。
ソフトバンクは、ボーダフォンから日本テレコムを買収することで、携帯事業と含めて回線サービスも自前で設備を持てるようになった。

アンテナだけあっても、通信ができないので全国規模のネットワークを持たないと全国的な通信を提供できない。
インターネットへの接続、メールなどのサーバシステムなど全国規模の設備が必要になる。

アンテナと通信設備を置く土地も必要になってくるので、短い期間で構築できない。
設備を持つということは、メンテナンスも必要になるし保守費用も発生する。電気代も。

設備を持って、維持するというのはお金も手間もかかってしまう。
大規模な設備も持てない会社でも携帯事業に参入できるのがMVNOという仕組み。

しかし、設備を使うのでキャリア側にサービス使用料を支払わないといけない。
その額がきっと高額なのだと想像できる。

自前で設備を持つことで、全ての自分の収入にできるので、楽天は自前で携帯事業を行うことを選択したのだろう。
楽天市場amazonに追いつけずにYahooショッピングに追随されている状態で新しい稼ぎ頭が欲しいのだろうけど、逆に携帯事業に参入するのは危険だとしか思えない。

楽天内で、通信に関係するような人材は皆無だろう。これから人材を募集していくのだろうけど、そこからのスタートになる。
人材、お金、設備・・・どれを見ても厳しい。

そこまでして、新しく携帯事業に参入するメリットはあるのだろうか?
NTTドコモAUの2強時代に新しくソフトバンクが入ってきて、iPhoneという強力な武器があったのを考えると楽天の挑戦(?)は無謀としか思えない。