前回の記事の補足。
ライフリングの話で、銃身の内径より弾のほうが大きいからライフリングの意味があると書きましたが、銃身は硬い金属で作られます。ところが、弾は鉛です。
鉛をコーティングしたりしますが、基本は鉛です。
鉛と言えば、釣りの時に重りとして使ったりしますが、薄いものだと手で形を変えれるくらい柔らかいです。
弾が柔らかいので、鋼鉄の銃身の中を通っても、弾は止まったりしません。
爆発による燃焼ガスの押し出す力のほうが強いからです。
この時に、弾には旋条痕という独特の傷ができます。これで、銃を特定したりするのがアメリカのドラマCSIシリーズでも度々出てきます。
工業製品なので、基本的には同じように作るのですが、全く同じというわけではないですし、銃身以外の部分でも違いが出ますので、旋条痕も変わってきます。
工業製品でも個々のばらつきはあるので、ライフルでも優秀な製品だけを選抜して、カスタムするという方法で作られたH&K PSG-1というスナイパーライフルもあったりする。
ここまで書くと予測できるように、旋条痕を変えるには銃身を交換してしまえばいい。
銃身側のライフリングも、弾が発射されるたびに削られるので、発射数に応じて銃身をメンテナンスする必要がある。