仏教はわからん
年をとってくると少しずつ法事に関わることになり、全く知らなかった「仏教」についても少しずつ調べる必要が出てくる。
若い頃は親も元気だし、祖父や祖母もまだまだ元気な場合が多い。たまに法事に参加する程度で、「正座が長くて辛い」程度の記憶しかない。
自分の場合は、就職した時に関東圏に行ってからは親元にいたことがないので、祖父や祖母の葬儀に出るのが精一杯で、なかなか法事ということに関しては関係しなかった。
親も年をとり、親戚も同様に年をとり、結婚もすると相手の家族の法事にも参加することになる。宗派は、どこで?何のお経なのか?数珠は、どの形なのか?など知らないといけないことが増える。
そういうことを調べる過程で自分の家の宗派を知ることになる。法事の際に「ナムアミダブツ」とか「ナンマンダブ」って言っているのだけ覚えていたので、自分の家は「浄土宗」か「浄土真宗」ということになる。
法事の際は、ほとんどはお坊さんの読経だけで、自分たちは「ナムアミダブツ」だけ一緒に言うので、更にわからない・・・
というか、お経って聞いてるだけでは何がなんだかわからん。
そんな状態でも祖父や祖母の法事に参加していると「浄土宗」ということを親戚から教わり、「浄土宗」ということと「ナムアミダブツ」という言葉は記憶に残った。
うちの宗派は?
その後、数年して法事の話となり親と電話で会話していると「うちは昔から「浄土真宗」だから」ということを言われたので「いや、「浄土宗」でしょ」と聞いても、話をそらす始末だった。
びっくりしたのは、法事の当日だった。法事が一通り終わった後に、父親がお坊さんに衝撃的なことを言ったのだ・・・
「真ん中の仏像は、なんですかね?」
えっ!!!知らんのかい!!! と心のなかで叫んでいた。
「阿弥陀仏」と当然の会話で終わったのだが、更に衝撃な言葉が・・・
「その左右の掛け軸の人は?」
えっ!えっ!それも!!! 同じく心のなかで叫んだ。
「法然上人」と「善導大師」というのは自分は知っていた。浄土宗について調べていたから。
そう、浄土宗決定なわけです。恐ろしい・・・
法事が終わってから電話で母親と会話していると、近所の人と話しているときにも「うちは昔から浄土真宗だから」と言っていたら、近所の人に「違うんじゃない?」といわれていたらしい。
いい加減にせい!!!
親の世代ですらこんな状態なので「仏教離れ」がどうのこうのレベルすらない。
「ナムアミダブツ」も「南無阿弥陀仏」で、「南無」は帰依しますという意味で、続く「阿弥陀仏」で「阿弥陀さまに、帰依します」という意味だったのは自分で調べてわかったこと。漢字で書かないとわかりません。
漢字で書いても「南無」というのは意味が通じない。そもそも、仏教は古代インドで起こったものなので、当時の発音を「漢字で当てはめたもの」なので意味が通じるわけがない。
それをカタカナで表記すれば「もうわけわからん」になるのは当然。
ここで思うのが「宗派は?」と聞かれた場合は「浄土宗」となるのだろうか?親が亡くなった場合も「浄土宗」で送ることになるのだろうか?
個人的には、「浄土宗」に馴染みがないので、全く違う方法がいいと思うし、親も開祖すら知らないのに「信徒」となるのだろうか?
仏教はわからないことだらけだ。
新たな問題
そんな状況で別の問題も起きそうだ。親戚の方が独りで生活しているのだけど、高齢にもなってきたので、どうするのか?という話が出てきた。
親戚の間でも、仲が良いとも言えない状態。旦那さんのお墓も作っているし、仏壇もある。子供がいないので、それもどうするのか?という話にもなるだろう。
自分の家も関係がないわけではない。親が元気なうちはいいけど、高齢になってきているので、同じようにお墓とかどうするのか?
とてもじゃないが気軽に行けるような場所じゃない。
自分の親もそうだし、結婚相手の家だって同じだ。
仏教の知識もなく檀家にもなっていないので、相談も気軽にできない。
「葬式仏教」なんて言われることもあるけど、それにすらならない状況になってきているのではないだろうか・・・