とりあえず移転してみました

ニュースねたや、IT系の記事を書いていくつもり・・・ですが、どうなるかわかりません。まあ、とりあえず やってみます。

退職経験者としての経験談 Part2

ホストコンピュータの開発の部署に請負でいたところまで書きましたが、ここで時間が経過してから思ったことが、当時の状況を説明していないということ。

今の感覚とはかなり違うので、そのところを書いてみます。

ホストコンピュータという物が、そもそも少なくなっています。かつては、そこそこの会社で必要なもので、なにかしらの計算を一度に行うには必要なものでした。

一般的な物ではないですし、直接操作するものでもないので実際の物を見た人は少ないと思います。

では、当時のパソコンってどんな感じだったか?今では信じられない状況ですが、メーカーごとにOSが違うのです。メーカー内でも、シリーズが違うとOSも違うというのは普通でした。ハードが違うので、それに合わせてOSを開発をするというのは普通のことで、OSが変わればソフトウェアも変わる。なので、ゲームもそれぞれの機種、シリーズで開発する必要があり、他機種へ「移植」されないと同じゲームができないのです。

また、同じゲームでもハードの制限とかで微妙に違っていたり、内容(ストーリー)が変わっている場合もありました。

今思えば、不思議な状況ですね・・・

メモリが64MBの機種と256MB搭載している機種では、表示できる内容が変わってくるのです。単位は、MBです。メガバイトです。よく、動いてましたね。

そんな時に、MSXという共通規格が登場するわけです。今調べて知りましたが、アスキーとマイクロ・ソフトによって提唱された規格なんですね。

このMSXによって、メーカーが違ってもMSXであれば、MSX用のソフトで遊べました。ビデオの規格の「VHS」みたいなものですね。

今は、OSが「Windows」であれば、世代による違いはあっても、動きます。本当に便利になりました。

それにしても、アメリカは「共通規格」を作るのは上手いです。「android」という名前で、スマホ用のOSを提供することで、世の中のスマホのOSの大半を占有していることでも、現在でも力を発揮しています。

昔から言われていることですが、日本は規格に合わせて物を作るのは上手いのですが、規格を統一するとかは苦手です。携帯ですら「ガラパゴス携帯」なんて言われていますからね。

パソコンですら、そんな状態でしたのでホストコンピュータでもメーカーごとにOSも違うのは当然で、他社のホストコンピュータと通信するというのは大変でした。

銀行などのシステムの場合は、勘定系、情報系と大きく分けて2つのシステムが存在していましたので、勘定系、情報系でメーカーを変えるのが普通でした。

これは、1社に絞ると何かあった場合に、どちらもこける。とか、銀行側でハンドリングしにくくなるという理由があるかと思います。もっと言うと、大きなシステムを開発するメーカーを決める場合は、提案内容よりもっと重要な部分があったりします。

それは・・・「預金額」・・・です。

当然、取引口座を持っていますので、そこにどれだけ預金をするか・・・なんてことを営業部門でやっていたりします。システム側の人間は、知らない場合が多いのですが、そんな事が裏で行われていて、提案内容よりはそちらが重視される場合もあります。

銀行ってね・・・文字通り現金・・・です。

銀行ごとに「グループ」が存在していますので、基本的にはそのグループ内のメーカーになるわけですが、そういう力関係も存在します。

有名なところでは、住友系のNECは同じ住友系の銀行のシステムには当然入るわけです。

面倒な話ですね・・・

銀行とかではありえませんが、メーカーの異なるホストコンピュータで通信する場合には、事前に打ち合わせをして、フォーマットなどを確認して、どういう内容で送られてくるのか確認しておかないと全く通信できません。

それぞれで、独自(勝手に)決めていますので、聞かないとわからないのです。

長くなりましたので、また明日か明後日に続きます。